以下の言葉は、どの言葉も、日本ではよく使われていますが、いわゆる俗語です。少な
くとも、公文書や日刊紙には出てこない言葉です。これらは、日韓併合時代（韓国人は
日帝36年といいます）、日本に農地を接収され、日本に働きに来ざるを得なかった在日コ
リアン（今は韓国、朝鮮を区別せずこういうそうです）や、その後徴用されて日本に来たコリ
アンが話している言葉が、低下層の日本人や隠語を好む業界に広まったものと思われま
す。 韓国語としては、昔からあった普通の言葉ですが、日本で広まった環境が余りよくなかっ
たということでしょう。 本稿を書くに当たって、さすがに確立した語源があるのであれば、書くだけ無駄だと思っ
て、語源辞典なるものを見てみましたが、どれも推定の域を出ず、こじつけ的なものが多
く、それだったら、こっちの方が余程根 拠があると思い書いた次第です。 (1) チョンガー
ひとり者を意味するチョンガーの語源が韓国語だというのは、結構昔から聞いていまし
た。韓国へ行って、チョンガク(漢字で總角）がそれに当たり、意味は「適齢で結婚しない
男子」です。日本でもチョンガーにはひとり者をバカにした響きがあり、ひとり者でバカにされ
るというのは、「いい歳して結婚していない」ということで、正に韓国語と同じです。
(2) ヤバイ
韓国語では、ヤバイので意味は、「ペテン、からくり、手管」の意味です。日本では、「危
ない、具合悪い、危険」というような意味です。日本に連れて来られたコリアン同士が日本
人にだまされないように「ヤバイ、ヤバイ」と言っていたのを聞いた日本人が「危ない、具合
悪い、危険」の意味だと解釈したのでしょう。
最近若い人は、「自分が虜にされそうで危ない程いいもの」とか、「自分が気に入ってし
まうかも知れない」というような意味で使っているようですが、「危ない」という趣旨は同じで
す。 (3) ノッポ
高貴だ、（背が）高いという意味の形容詞ノップタの、仲間内で使う言葉のノッポそのも
のです。
(4) アネ
ヤクザ映画を見ていると、子分が親分のつれあいを「あねさん」と呼んでいます。「あね」に
「姉」を当てるとすると、兄貴分のつれあいではないから無礼です。また、「姐」はそこいらに
いる女性の呼称だから、これも違います。
韓国語ではアネは妻という意味で、これは夫の言い方なので、子分が言うときには敬称
の「さん」を付け、親分の「奥さん」という意味なのでしょう。 清水の次郎長とか江戸時代の映画にも出てくるので、昔からあった言葉なのかとも思い
ますが、映画の中の話であり、制作されたのは、戦後ですから、やはりこの時代の産物で
はないかと思います。 (5) ウン
「はい」に比べると若干あいまいな感じはあるものの、子供の時は肯定の意味でよく使
いました。目上相手に言う言葉ではないです。韓国語では、ウンは肯定を表す感嘆詞と
なっております。
日本の語源辞典だと、なぜか「うんともすんとも」から来ていると書いてあります。しかし、
「すん」はゴロ合わせで、「うん」があるから「うんともすんとも」があるはずであり、主客転倒し
ています。 (6) デブ
韓国語でデブ（漢字で大富）は金持ちを意味します。金持ちは大抵太っているので、コ
リアンが金持ちのことをデブと言っていたのを聞いて、日本人が「太っている人」のことと勘
違いしたのではないでしょうか。これは余り自信ありませんが、いわゆる語源といわれている
ものよりは根拠がありそうです。
これ以外にも、擬態語でも、擬音語でもなく、語源がわからない俗語は韓国語語源だ
と思って韓国語を調べていますが、上記程の確証は得られておりません。  「ご利用方法」へ
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