男子尊重主義

父系制度、家制度
(1)　男女別姓

  韓国は男女別姓である事は結構知られております。

  その理由は、韓国の父系制度にあります。嫁は一族として認められないので、夫の姓を名乗らせてもらえず、自分の一族の姓を名乗ります。

(2）　男子の生母

　  嫁にとって最も重要なことは男子を産むことで、男子を産むとチョゴリの袖口に空色の細い帯を縫い付けます。誰が見ても男子を産んだ事がわかります。男子を二人、三人と産むと帯が二本、三本と撃墜マークのように増やして行くのかどうかは知りません。

  盆暮れに一族が集合しますが、一族からは本名ではなく男子の母と呼ばれます。早い話が「○○ちゃんオンマ」と呼ばれます。日本の公園でよく見かける「○○ちゃんママ」と言うママ友の呼び方と同じです。子供には関心があるが、その母親の名前はどうでもいい言う意味でも同じです。

  男子が生まれないと血脈が断たれるので男子は大事にされました。戦前の日本の家制度と全く同じです。

(3)　男子尊重健在

　　この傾向は近年薄らいだと思っていましたが、最近のニュースで、韓国の小学校新一年生が男子だらけだと言う話がありました。

  胎児の性別がわかるようになった翌年に生まれた子供たちなのでしょう。未だに男子尊重主義が生きていると痛感すると共に、血脈の維持が切実なのだと思いました。

(4)　同姓婚禁止

  男女別姓のもう一つの理由は、20年くらい前まで、同姓の結婚が法律で禁止されていました。金・李・朴の三大苗字で全人口の40-50%を占めていましたから、この苗字を持つ人は10-20%結婚対象が減る訳です。法律で決まっていましたから、絶対に夫婦同姓はなかった訳です。

  20年くらい前に、この法律が緩み、本貫が同じでなければ同姓でも結婚できるようになり、金さん同士の結婚が、第一号としてニュースで報ぜられました。
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